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産婦人科医に聞く、
不妊治療の保険適用について

不妊治療の保険適用について、杉山産婦人科 理事長 杉山力一先生に伺いました

子どもを授かりたいと願う方が、経済的に安心して不妊治療に取り組むことができるように、令和4年4月より不妊治療の保険適用がスタートします。新しい制度への期待が高まる一方で、「これから不妊治療はどう変わるの?」と疑問や不安を持つ方もいらっしゃると思います。

今回、エレビット会員を対象に行ったアンケート調査の中から、とくに質問が多かった項目について、生殖補助医療のスペシャリストである杉山力一先生にお伺いしました。

なお、不妊治療の用語や新しくはじまる不妊治療の保険適用のしくみについては、「2022年4月からの不妊治療の保険適用制度とは? 不妊治療とはそもそもどのようなもの?」でご紹介しています。そちらもあわせてご覧ください。

杉山力一 先生プロフィール

杉山力一 先生
医療法人社団杉一会 理事長

1994年東京医大を卒業。当時より生殖医療に従事し、1999年北九州セントマザーに国内留学し体外受精の基礎を学ぶ。実家の分娩施設、杉山産婦人科に併設し、2001年に不妊治療専門の杉山レディスクリニック開院、2007年に分娩、生殖医療、内視鏡手術を行う総合施設、杉山産婦人科世田谷を開院。2018年、杉山産婦人科新宿 開院。2001年より医療法人社団杉四会 理事長。2017年より医療法人社団杉一会 理事長に就任。

Q. 不妊治療が保険適用される範囲は?保険適用後も、自分にあった治療を受けられるのでしょうか?

杉山力一先生:

今まで保険適用があった「原因が明らかな不妊症」は、これからも引き続き保険診療が受けられます。そして新たに「人工授精」、「生殖補助医療(体外受精や顕微授精)」、「男性不妊治療」が保険適用になる予定です。その際、薬剤や施術だけでなく、検査や胚凍結保存などの医療技術も、保険診療で行えるようになります。

不妊治療を受けてきた患者さんのなかには、保険診療だけで十分な治療ができるのだろうか? と不安に思う方がいらっしゃいます。不妊治療は、患者さんの身体の状態に合わせて様々な薬剤や治療法を組み合わせて行います。このため、ご自分に適した治療法が保険適用になっていなかった場合、医師に最善の治療を行ってもらえないのではないか、という不安があると思います。

これに関しては、私の感覚では、現在行われている不妊治療の約9割に保険が適用されましたので、ほとんどの方が使用する薬剤や治療法に制限を感じず、今まで通り自分にあった治療を保険診療で受けられようになると思います。今後は、保険適用のあるものの中から、患者さんに最も適している治療を医師が提案するのが、不妊症診療のスタンダードになるのではないでしょうか。 

保険診療で受けられる予定の不妊治療

保険診療で受けられる予定の不妊治療

比較的あたらしい医療技術は、今回は保険適用が見送られました。しかし、その多くは「先進医療」として認められる予定です。先進医療にかかる費用は全額自己負担となりますが、一般の保険診療や診察料、検査料、投薬料など、共通する部分の費用は保険が使えるので、経済的な負担は軽減されます。

また、保険適用されていない治療も、希望すれば受けることができます。ただし、保険適用されている治療と保険適用されていない治療を一緒に行う混合診療は認められていないので、保険適用されている治療にかかる費用も含めて全額自己負担になります。

Q. 保険治療には年齢や回数の制限がありますか? 治療回数はどのようにカウントするのでしょうか?

杉山力一先生:

タイミング法や人工授精は、年齢・回数に制限はなく、何度でも保険診療で治療が受けられます。一方、生殖補助医療(体外受精や顕微授精)を保険診療で受ける場合には、女性の年齢と回数に制限が設けられました。初回治療を開始した時点の女性の年齢をもとに、1子ごとに、40歳未満であれば6回まで、43歳未満であれば3回まで保険診療を受けることができます。「1子ごとに」という条件ですので、例えば、第一子の妊娠のために治療を受けた方が、第二子の妊娠のために再び治療を受ける場合には、新たに治療回数のカウントを始めることになります。

生殖補助医療(体外受精や顕微授精)では、採卵~胚移植までの一連の流れがありますが、保険診療で行うことができる治療回数は「胚移植の回数」によってカウントされます。そうなると、いかに良い卵子を採取し、良い胚を育てて胚移植の成功率を高めるかが、今まで以上に大切になってくると予想されます。

治療回数、つまり胚移植の回数は基本的に患者さんからの自己申告制です。通院している病院でカルテに記入されると思いますが、転院した場合などは患者さんに自己申告していただき、その回数に基づいて保険診療をすることになっています。

これまで、体外受精や顕微授精は「特定不妊治療」として、助成金の支援が行われていました。令和4年4月以降はこの制度は廃止されて、不妊治療の保険適用へと移行します。これまでに助成金を受け取った回数は、保険適用の回数にはカウントされません。不妊治療を保険診療で行った治療回数のカウントは、令和4年4月の保険適用の開始時からのスタートになります。
 

生殖補助医療の流れ

生殖補助医療の流れ

Q. 保険診療上の制約で、他に気を付けることはありますか?

杉山力一先生:

体外受精や顕微授精によって得られた胚を、子宮の環境が整ってから移植するために凍結保存したり、また複数の胚が得られた場合に、移植されなかった余りの胚を凍結保存することがあります。このような「凍結胚」が保存されている状態は、胚移植が完了していない状態とみなされ、保険診療では次の治療周期に進むことができなくなります。つまり、凍結胚が残っている間は、保険診療で採卵することができなくなります。

なお、凍結胚の保存についても、保険適用が認められて、3年間まで保険で保存費用を賄えるようになります。

生殖補助医療の流れ

生殖補助医療の流れ

Q. 今回の保険適用では、事実婚も対象になりますか?

杉山力一先生:

婚姻関係にあるカップルだけでなく、事実婚のカップルも、保険診療で不妊治療を受けられるようになります。事実婚の方たちが、保険診療で不妊治療を受けるためには、出生した子を認知する意向があることなどが条件です。

最後に杉山力一先生より

これまでは、不妊治療のほとんどが自由診療で行われ、病院やクリニックは試行錯誤しながら、より良い治療法を開発してきました。今後は、培われてきた医療の発展や、治療の質を保ちながらも、これまでよりも少ない経済的負担で、より多くの方が適切な不妊治療を受けられるようになると思います。

今回の保険適用はその重要性が認められ、とてもすみやかに承認されました。一方で素早い承認であったために、短い準備期間でできたシステムともいえます。そのため、当初は仕組みを理解するのに、少し混乱することもあるかもしれません。しかし、将来的にはその内容が改善されて、制度がより整えられていくでしょう。

今後、多くの方が不妊治療を受けられるようになれば、不妊治療は決して特別なことではなく、一般的なこととして社会に認知されるようになるのではないでしょうか。そうなれば、患者さんの心の負担も減り、より治療に専念しやすい環境が整えられていくのではないかと考えています。

保険適用による不妊治療を理解するポイント

  • これまでに行われてきた不妊治療の約9割は、保険適用される見込みです。
  • 現在行われている治療で、保険適用とならなかった治療法のほとんどは先進医療として認められる予定です。
  • 保険が適用されない治療も、自己負担すれば、これまで通りに受けることができます。
  • 体外受精・顕微授精などの生殖補助医療では、保険適用の年齢と回数に制限があります。
  • 体外受精や顕微授精を保険診療で行った回数は、胚移植の回数によってカウントされます。
  • 凍結胚が保存されている状態では、保険診療では次の治療周期に進むことができません。
  • 婚姻関係にあるカップルだけでなく、事実婚のカップルの方も保険診療で不妊治療を受けることができるようになります。
     

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Last Updated : 2022/Mar/30 | CH-20220324-08