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妊娠中の体重増加は何kgまで?増えすぎたり不足するとどうなる?
妊娠して気になるのが体重の増加量です。妊娠中は、体重が増えすぎると良くないと耳にされた方もいるかもしれません。最近では、体重増加の不足も問題になっています。妊娠中の体重は何kgまで増えていいのか、増えすぎや不足にはどんな影響があるのか、詳しくご紹介します。
妊娠中の体重増加量は母子の安全を守るためのバロメーター
妊娠中は、胎児や羊水、子宮などの重みや、お母さんの皮下脂肪の増加などで体重が増えます。平均的な内訳を見てみましょう。
- 胎児 3.0kg
- 胎盤と羊水 1.5kg
- 子宮や乳房 1.0kg
- 全身の血液量増加分 1.5kg
- 組織液(水分) 1.5kg
- 母体の脂肪増加分 2.0〜3.0kg
上記はあくまで平均的な内訳で、妊娠前の体型や妊娠の経過などによって差が出てきますが、約10kg以上増えることがわかります。
体重増加量の多すぎたり少なすぎたりすることは、母子の安全にかかわるため、体重管理は、お母さんと生まれてくる赤ちゃんのために大切なことです。
妊娠中の体重増加の目安が見直されました
1970年代頃には、妊娠中は「赤ちゃんの分、2人分食べなさい」と多く食事をとることを勧めた時代がありました。
しかし、妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)になる妊婦さんが増えたため、妊娠中の体重増加量の目安が定められるようになりました。
そして、体重の増え方を抑えて「小さく生んで大きく育てる」という考え方が浸透していきました。
妊娠中の体重増加が十分でないと、早産の可能性や、低出生体重児(出生体重2,500g未満)になる可能性が高まることがわかっています。小さく生まれることは、後の成長や健康にも影響を及ぼすということも報告されているため、妊婦中の適切な体重増加の必要性が高まってきました。
そして2021年3月、厚生労働省は、妊娠中の体重増加量の目安値を引き上げたのです。
妊娠中の体重増加量の目安は、妊娠前のBMIによって変わります。BMIとは、肥満や低体重(やせ)の判定に用いられる値で、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出されます。
このBMIをもとに、改定された妊娠中の体重増加量の目安をみてみましょう。
妊娠前の体格区分 | 妊娠前のBMI値 | 以前の体重増加量の目安 | 新しい体重増加量の目安 |
低体重(やせ) | 18.5未満 | 9~12㎏ | 12~15kg |
ふつう | 18.5以上25.0未満 | 7~12㎏ | 10~13kg |
肥満(1度) | 25.0以上30.0未満 | 個別対応 | 7~10kg |
肥満(2度以上) | 30.0以上 | 個別対応 | 個別対応(上限5kgまでが目安) |
※厚生労働省 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針より(日本肥満学会の肥満度分類に準じた)
※「増加量を厳格に指導する根拠は必ずしも十分ではないと認識し,個人差を考慮したゆるやかな指導を心がける」産婦人科診療ガイドライン産科編 2020 CQ 010 より
妊娠中はバランスのよい栄養をしっかり摂り、体重を適切に増やしていくことも重要です。低出生体重児は、将来、生活習慣病発生の可能性が高まるとの報告があります。
生まれてくる赤ちゃんのためにも体重を増やすことを過度に恐れないようにしましょう。
体重の増加が少なすぎるとどうなる?
妊娠前から「やせ(低体重)」に分類される場合や、妊娠中の体重増加が少ない場合、どのような可能性があるのかみていきましょう。
早産、切迫早産
妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産を早産といい、早産の一歩手前の状態を切迫早産といいます。妊娠週数が早いほど赤ちゃんが未熟な状態のため、生命に危険が及んだり、障害が残ったりする可能性があります。また、新生児集中治療室(NICU)での長期間の治療が必要です。
胎児の発育の遅れによる影響
母体からの栄養が不十分で胎児が栄養失調の状態になった場合、胎児の発育が遅れた状態で生まれることになります。妊娠週数ごとの胎児の体重の基準を大きく下回って生まれると、出生後に低体温や低血糖、黄疸(おうだん)などになりやすいです。
成人後の生活習慣病
早産や赤ちゃんが在胎週数に対して小さく生まれることは 、成人後に、肥満、循環器疾患、2 型糖尿病などの生活習慣病発症の可能性が高まることが報告されています。
体重が増えすぎるとどうなる?
妊娠中に推奨体重を超え、体重が増えすぎた場合、どのような可能性があるでしょうか。特に、妊娠前のBMIが25.0以上の場合は注意が必要です。
妊娠糖尿病
妊娠糖尿病とは、糖分の代謝に異常がおきた状態です。血液中の糖分が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や羊水量の異常、難産などになりやすくなります。また、胎児に下記のような影響が及ぶ可能性があります。
- 流産
- 巨大児(出生体重が4000g以上)
- 心臓の肥大
- 低血糖
- 黄疸(おうだん) など
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群とは、妊娠中に高血圧(収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上)を認めた状態です。高血圧やたんぱく尿、むくみなどの症状がみられるほか、子癇(しかん)(けいれん・意識障害のこと)や脳出血、肝臓や腎臓の機能障害など、母子ともに命に関わる合併症を起こしやすくなります。
微弱陣痛(びじゃくじんつう)
微弱陣痛とは、陣痛が弱く、分娩が進まない状態です。長く続いたとき、医師の判断で、陣痛を促す薬を投与したり、吸引分娩や鉗子分娩を行うなどの対応が取られます。お母さんや胎児の状態によっては、帝王切開が必要になる場合があります。
巨大児
巨大児とは、出生時体重が4000g以上の赤ちゃんのことです。大きい分、産道を通り抜けにくく、難産になりやすい傾向があります。また、成人後の肥満や糖尿病発症の可能性が高まることが報告されています。
妊娠中に必要な栄養はしっかり摂ることが大切
妊娠中は、妊娠前よりも多くの栄養素の摂取が必要になります。
体重を気にするあまり食事を抜いてしまったり、食事の量を減らすことは、お母さんと赤ちゃんの健やかな体づくりを妨げることになりかねません。
体重に心配がある場合はかかりつけの医師の指導を受けましょう。また、食生活は栄養バランスよく心がけることが大切です。
とはいえ、妊娠中は体調が不安定だったり、毎日忙しいために十分摂りきれない栄養素もあるでしょう。
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まとめ
妊娠中の体重増加量の目安は、BMIをもとに確認することができます。体重の増えすぎや不足には注意が必要です。正しい知識を持って、適切に妊娠中の体重を管理しましょう。
体重管理のアプリを取り入れてみるのも良い工夫のひとつです。体重が少し増えすぎたかな、少ないかなと思ったら生活習慣を見直しましょう。
不安なことがあればかかりつけの医師に相談しましょう。
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Last Updated : 2022/Jun/24 | CH-20220620-15