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妊活ってなんですか?まずなにをしたらよいですか?

第1回 2021/11/07放送
〜スペシャルインタビュー:順天堂大学医学部教授の牧野真太郎さん〜

妊活とは?

中村:先生は「妊活」をどのようにとらえていらっしゃいますか?

 

牧野:私の視点からすると妊娠にかかるすべての事柄です。たとえば、「妊娠前からの状態、または受精する瞬間するまで」を含めたものすべてを妊活としてとらえています。

 

中村:ということは、妊娠したいな、赤ちゃんがほしいなと思った瞬間から妊活、と考えてよいということですか?

 

牧野:はい、そのとおりです。

妊娠前に自分の体をちゃんと把握し整えておきましょう

中村:まず子供がほしいな、と思って「じゃあ何をしようかな?」っていうところからはじまりますよね。妊娠前に注意することや、気にした方がいいことはありますか?

 

牧野:妊娠してから思いがけない病気が見つかったりすることもあります。年齢だけではなくて、ご家族の病気(家族歴)がそのまま発症してしまう場合もありますし、子宮筋腫のように、どうしても年齢とともに増えていく女性特有の病気もあるんです。多くの妊婦さんは妊娠しました、というタイミングで病院に来られます。もちろん、それはすごくうれしい瞬間ですが、超音波を見てみたら、筋腫が見つかったり、卵巣が腫れていたり、血液検査で思わぬ異常が見つかったりすることもあります。
こういった自分自身が気づかないような内科のご病気が実際に隠れていることもあるので、「妊娠前に自分の体をちゃんと把握しておくこと」を含めて妊活と考えたほうがいいでしょう。

 

中村:まず赤ちゃんがほしいな、と思ったら、病院やクリニックに行って一度全部チェックしてもらうということが大事なんですね。

 

牧野:はい、そのとおりです。
中村さんもご存じのとおり、妊娠中って使える薬がすごく少ないんですね。
もしかしたら、治療が必要な病気があるけれど、その治療薬が妊娠中に使えないものかもしれない。このような場合、妊娠前に治療をすすめて体調を安定させておいてあげたほうが、赤ちゃんにとっていい場合もあります。そういったことも含めて妊活としてとらえると分かりやすいんじゃないかと思います。
また、不妊治療のために、女性だけが一生懸命病院にかかられている様子をよく拝見します。ですが、実は不妊の原因が男性側にある場合が3分の1から半分あるといわれています。

 

中村:男性が病院やクリニックへ検査に行くとなると、説得するのも大変そうですよね。

まずは妊活について医師に話を聞きに、病院を訪ねてみませんか

牧野:男性が産婦人科を受診するってすごくハードルが高いんです。待合室は女性ばかりなんですよね。ですから、男性不妊のスペシャリストである泌尿器科の先生にかかるのもいいかもしれません。
ですが、たとえば産婦人科に受診しないまでも、奥様やパートナーの付き添いで来て、専門の医師からお話を聞いていただくだけでもいいんです。
「妊活」は妊娠を考えた段階からはじまっていると思います。ぜひご夫婦で病院やクリニックを訪ねて、抱えている不安について質問してください。お産前の最後のふたりの時間といっても過言ではない、妊娠中のおなかの大きい状態を楽しんでいただきたい。そのためにも、妊娠前の時期を大事にしてほしいなと思います。

※ラジオ番組「エレビット presents 大切なあなた」をもとにwebコンテンツとして再構成しています。