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葉酸欠乏症にならないために知っておきたいこと

葉酸欠乏症になる原因とその症状
体に必要な葉酸が不足し、その状態が続くことが原因で、貧血になったり精神的に不安定になったりといった、葉酸欠乏症を発症することがあります。葉酸欠乏症が原因の貧血は、巨赤芽球性貧血といわれ、赤血球のもととなっている赤芽球が巨大化することで、正常な赤血球が減ってしまうことが要因です。鉄欠乏症貧血と大きく違うことは、ヘモグロビンの量が十分であっても貧血になってしまうこところです。
妊娠初期には、赤ちゃんの脳や神経管などが作られますが、このときお母さんの体の中に、十分な濃度の葉酸があるかどうかが、脳や神経管の形成に大きく関係します。妊娠期間中はより多くの葉酸が必要になりますが、妊娠初期はつわりなどで食事が十分にとれないことも重なって、葉酸の摂取量が不足しがちになります。
妊娠初期の葉酸欠乏を防ぐためにも、妊娠する前から十分に葉酸を摂取することが、とても大事なことです。
葉酸摂取の推奨量はどれくらいか
成人の場合の葉酸の推定平均必要量は200㎍とされており、推奨量は240㎍です。普通の食事をしていれば、葉酸が不足することはあまりありません。
しかし、妊婦の場合は違います。妊娠初期の場合、食事から240㎍の摂取とサプリメント等から400㎍が推奨量となっており、妊娠中期から後期にかけては、推奨量の2倍にあたる480㎍が推奨量になっています。

葉酸欠乏症を防ぐために
1)食事から葉酸を摂取
葉酸が不足がちになる妊娠中は特に、食事からも葉酸を積極的にとることを意識しましょう。葉酸は豆類、肉、野菜などさまざまな食材に含まれています。葉酸が豊富に含まれる食品と100gあたりの葉酸量をご紹介します。
- 野菜やきのこ類
ブロッコリー=210㎍、枝豆=260㎍(茹でた場合)、パセリ=220㎍、ほうれん草=110㎍(茹でた場合)、干し椎茸=44㎍(茹でた場合)、あさつき=210㎍など
葉酸は水溶性ビタミンで熱に弱いという性質があります。茹でることで葉酸量が減ってしまうので、電子レンジで調理する等工夫しましょう。 - 豆類
大豆=230㎍(乾燥の場合)、糸引き納豆=120㎍、きなこ=250㎍、豆乳=28㎍など
きなこを牛乳に入れて飲んだり、煮豆や納豆などを食べたりと毎日の食事に積極的にとり入れましょう。 - 肉類や卵
鶏レバー=1,300㎍、牛レバー=1,000㎍、豚レバー=810㎍、フォアグラ=220㎍(すべて生の場合)、ピータン=63㎍など
レバー類に特に多く葉酸が含まれていますが、レバーにはビタミンAもたくさん含まれており妊婦さんの過剰摂取は、赤ちゃんの奇形の発生リスクが高くなる恐れがあります。葉酸の摂取は大切ですが、妊娠中は特にレバーの大量摂取は避けるようにしましょう。
これら以外にも、海苔やわかめなどの海藻、イチゴやアボカドなどの果物、うなぎの肝やたたみいわしなどの魚などにも多く葉酸が含まれています。
自身の食事で葉酸が足りているのか心配な方は「写真でしっかり!栄養バランスチェック」で、あなたの食事バランスをチェックしてみましょう。
2)サプリメントから摂取
食事からの葉酸摂取だけで足りない場合、葉酸サプリメントを活用するとよいでしょう。ただし、妊活中や妊娠中は、葉酸だけを摂取すればいいわけではなく、必要な栄養素をバランスよくとることが重要になります。特に必要な栄養素は次の5つです。
- ビタミンD
カルシウムの吸収を促し、骨の育成を補助します。 - カルシウム
骨や歯を形成する際に必要です。 - マグネシウム
骨や歯の育成に必要です。体内酵素の働きや血液循環などの正常化に関与します。 - 鉄
赤血球を作るのに必要です。鉄不足は、貧血や運動機能や認知機能の低下を招きます。 - ビタミンC
鉄の吸収を促し、酸化を防ぎます

葉酸欠乏症 まとめ
成人の場合、通常の食事をとっていれば、葉酸欠乏症になることはほとんどありません。
しかし、妊娠中は特に多くの葉酸が必要となるため、葉酸不足になりやすく、葉酸欠乏症を発症するリスクも高まります。
お母さんのためにも赤ちゃんのためにも、葉酸欠乏症にならないよう、食品と葉酸サプリメントをうまく活用して葉酸を取り入れましょう。
ご自身について気になることがあればかかりつけの医師に相談しましょう。
この記事は2021年10月6日時点の情報です。
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Last Updated : 2023/Apr/6 | CH-20230406-39