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ストレッチで改善!妊娠中の肩こり・腰痛・恥骨痛
妊娠中の肩こりや腰痛、恥骨痛…。痛みが辛いことに加え、日常生活にも影響が出るため、できるだけ早く緩和したいところです。そこでおすすめしたいのが、ストレッチです。どんな方法か詳しく解説します。
妊娠中は肩こりや腰痛などになりやすい
妊娠中には、リラキシンという関節を柔らかくするホルモンが出ることや、お腹の重みで重心が変わることなどから、筋肉に負担がかかりやすい状態です。
そのため、肩こりや腰痛などが起こりやすくなります。特に妊娠後期には、出産に備えて骨盤の結合が緩みやすくなっているうえにお腹の重みを加わるため、恥骨痛が出やすくなります。
しかし、妊娠中には胎児への影響が心配されるため、外用薬や痛み止めが簡単に使えません。
妊娠中であることを伝えて病院で処方されたものなら使用できますが、市販のものを自己判断で使うことは避ける必要があります。
そこでおすすめしたいのが、ストレッチです。
ストレッチで筋肉の緊張を緩和
ストレッチは、ストレッチングとも呼ばれ、柔軟運動のことを指します。筋肉の柔軟性を高めることで、疲労回復やリハビリ、けがの予防などを行うための運動です。
ヨガやピラティスも、身体面からみるとストレッチの効果を利用したものといえます。
そしてこのストレッチによって、肩こりや腰痛などの痛みの原因となる、筋肉の緊張を緩める効果が期待できます。
おすすめのストレッチ方法
妊娠中の肩こり、腰痛などに効果的なストレッチ方法を妊娠期別に見てみましょう。
妊娠初期編
妊娠初期に、頭痛の症状が出る方がいます。頭痛は肩こりから来る場合もありますので、肩のストレッチで筋肉をほぐしましょう。
肩回りのストレッチ
- 両手の指先を、それぞれ肩につける
- 肘を後ろから前に回す
- 数回ゆっくり行ってから、反対回しも行う
妊娠中期編
妊娠中期は安定期に入ってつわりも治まり、だんだんとお腹が目立つようになります。肩から背中にかけて重くだるい感じがしたら、背中を緩めるストレッチをやってみましょう。
背中~腕のストレッチ
- 両指を組み、手のひらを外側に向けて前腕を内側に回す
- 両肘を伸ばし手のひらを外に押し出す
- 5秒したら手を降ろしてリラックス
妊娠後期編
妊娠後期には、お腹もだいぶ大きくなり、腰痛や恥骨痛が出やすい時期です。背中や骨盤周り、股関節のストレッチを行いましょう。
背骨や骨盤周りのストレッチ
- 四つん這いになり、手を肩幅に開く
- 膝を腰幅に開き、膝を90度くらいに曲げて膝をつく
※腹部が大きくなるにつれ、おなかが下がりやすいので注意しましょう - 頭とお尻にかけて、まっすぐにする
- あごを引き、息を吐きながら腹筋と肛門を引き締め、背中と腰を丸くして十分に伸ばす
- 息を吸って、次に息を吐きながら顔を上げ、腰をそらし、肛門を緩める
股関節のストレッチ
- イスに座る
- 片足は床につけたままで、もう片足をまっすぐ膝を伸ばした状態で開く
- 背筋をまっすぐに保ち、前に軽くからだを傾ける
- 膝を伸ばしたほうの太ももの内側の筋肉を伸ばす
ストレッチの注意点
妊娠中にストレッチを行う場合は下記の注意点を守りましょう。
- 水分補給はこまめにする
- 妊娠中期以降は、仰臥位でのストレッチは避ける(仰臥位低血圧症候群のおそれがあるため)
- 立ったままで行うストレッチは、転倒や事故のリスクがあるため避ける
- お腹の張りや出血、めまい、動悸などの症状が出たらすぐに中止する
- ストレッチを行う際は夜間は避け、できる限り午前10時から午後2時ぐらいに行う(この時間帯は、子宮収縮が起こりにくく、病院の診療時間帯でもあるため)
ストレッチでリフレッシュを
ストレッチは、妊娠中におこりやすい肩こり・腰痛・恥骨痛などの痛みを和らげる効果を持ちます。仕事や家事の合間に取り入れてみましょう。
また、ストレッチにはストレス解消効果もありますので、気持ちをリフレッシュさせたいときなどに行うのもいいですね。
不安なことがあればかかりつけの医師に相談しましょう。
この記事は2021年10月6日時点の情報です。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2021/Sep/30 | L.JP.MKT.CH.04.2021.2517